
なぜ、日本人は最低でも中学3年間、もしかすると、中学から大学まで10年間英語を勉強しても、話せるようにならないのか?
この疑問、昔からあちこちでいろいろな人が分析しています。
曰く
・日本人の先生が日本語の発音で話すからだ!
・文法優先の受験勉強だからだ!
・会話の授業をしていないからだ!
・日本人は恥ずかしがり屋で、無言のうちに相手に察してもらおうとするから、英語が馴染まないんだ
・カタナカ英語がいけない。
などなど、
上げていけば切りがありません。
志村けんの、このコント最高です。
今回、ボクがなるほど!と納得したのがこちらの先生のおっしゃること。
ちょっと長いけど引用
私たちは、中高6年間の学校教育の中で、英語の単語を日本語で覚え、英文を日本語に訳す。
つまりひたすら「日→英」「英→日」の変換に明け暮れました。
これが従来の英語学習。
その結果、英単語を見たら条件反射的に日本語が出てくる、その逆も同じです。
たとえば、umbrella なら「傘」、「辞書」なら dictionary と瞬間的に答えられるはずです。
この「一対一対応型」の記憶の仕方に問題があるのです。。
まず問題なのは、現場に即した使い方がわからないこと。
日本語と英語を機械的に置き換えて学んでいると、文脈から離れて英語を覚えてしまうからです。
先程の「傘=umbrella」「辞書=dictionary」はわかっている。
では、「傘をさす」あるいは「辞書を引く」は、英語でなんと言うか、わかりますか?
・・・「さす」だから stick?
・・・「引く」だから Pull the dictionary???
このシンプルな問題ですが、頭の中では様々な単語が浮かんできている方も多いのでは?
正解は、「open an umbrella」「use a dictionary」です。
言われてみれば納得!
でもすぐにこの表現が出てきた方は、少なかったのではないでしょうか。
それは、日本語の「さす」「引く」に引っ張られているから。
umbrella や dictionary を知っていても、それを使いこなすための open や use といった簡単な単語が出てこない。
これが「日英変換型学習」の残念な結果なんです。
他にも、日本語で英語を学ぶ弊害があるそうです。
「日本語で英語を学ぶと、脳に負担がかかる」
え!?
と私も驚きました。
理由はこうです。
例えば、小学1年生が英語を勉強するとき、ocean や nurse といった単語を覚えるのは簡単です。というのも、彼らはそれに対応する「海」「看護師」といった日本語を知っているからです。英検でいえば3級程度の単語がコレに当たります。
しかし、準2級以降の単語、例えば literature を「文学」、adopt を「養子縁組する」と教えてスンナリ理解できる小学1年生は、、、とても難しいですね。
日本の英語教育は、すでに頭に入っている日本語を最大限に使って英語をインプットする方法なので、自分のデーターベースにない単語を理解することができません。
丁寧に、「文学」「養子縁組する」という言葉とその概念を教えた上で、それぞれが literature なり adopt という英単語と結びつくことを覚えなければなりません。
つまり、英単語の知識を増やしたいだけなのに、そのために英語と日本語の両方の語彙を同時に増やさなければならない。
これは、脳にとって負担だと著者は言っているのです。
つまりは、
英語→日本語→英語
の経路を踏まないと、会話にならないから、ということだそうです。
発音がどうこういうより、これでは会話にならないです。
では、どうしたらいいのか?
こちらの松井先生、自らメソッドを開発し、早稲田アカデミーという塾で実践、結果を出しています。
それは・・・・・・・
とにかく英語の本を読むこと。
そうすると、
語彙が増える
英単語を英語で理解する(日本語を介さない)
ことで、英語脳ができあがり、幼稚園の年中さんで英検2級に合格する子もいるそうです。
ちなみに、英検を受けるのは、英検の実績が欲しいからではなく、目標がないと人間は動かないから。
なるほどーと目からうろこなのでした。
では、ぼくらはどうしたらいいのか?
まずは語彙を増やすこと。
10万語読めば英検2級に受かるそうなので、まずは子供用の絵本からでよいから多読する。
意味を訳さなくていいから多読する。
そうすると、英語脳がだんだん形成されるんです。
やってみよ。